この章では配列について説明します。
これまでの変数は1つのオブジェクトだけを扱うことができました。
つまり、他のオブジェクトを入れようと思うと上書きされて、前のデータは消えてしまいました。
それに比べて配列は複数のデータをまとめて入れることができます。
普通の変数では と別々の変数名でそれぞれのデータを入れなければいけませんが、配列を使うとと、まとめてデータを入れることができます。
このように配列は1つの変数名で多くのデータを入れることができるのです。
上の例のように同じ目的で使用する可能性のある複数のデータは1つにまとめてしまい、1つの変数で複数のデータを管理できると便利です。
このような時に配列を使用します。
配列の基本構文は以下の通りです。 配列の要素には違う種類のオブジェクトも混ぜて入れることが出来ます。
例えばのように数値と文字列を混ぜて入れることも出来ます。
もうひとつの配列の書き方としての中に空白で区切って書く方法があります。この書き方はダブルクォートでデータを囲う必要がありません。
次に「添え字」について説明します。 上の配列を書き換えると次のようになります。 [ ]の中に入っている数値のことを添え字と言います。添え字とは配列の中のどこにデータが入っているのかを管理する番号です。
例えばコインロッカーには番号が付いていますが、番号があるからこそ、どこに自分の荷物があるのかが分かるわけです。
添え字も考え方は同じで、番号によりデータを管理します。
では先ほどの例を元に添え字の説明をしていきます。
配列の1番前の要素である0には猫が入っていて、配列の前から2番目の要素である1には犬が入っていて、配列の前から3番目の要素である2にはライオンが入っていて、配列の前から4番目の要素である3には象が入っていて、配列の前から5番目の要素である4にはネズミが入っています。
添え字は0から順番に番号が付けられていきます。1から添え字を付けていくわけではないので、注意してください。
もう一度繰り返します。
配列の1番前、つまりには猫と言う要素が入っていて、配列の前から2番目、つまりには犬と言う要素が入っていて、配列の前から3番目、つまりにはライオンと言う要素が入っていて、配列の前から4番目、つまりには象と言う要素が入っていて、配列の前から5番目、つまりにはネズミと言う要素が入っています。
次は配列の要素の出力方法について説明します。
配列のデータを出力するにはという構文で書きます。
例えばの場合には猫が出力されます。
このようにprintに配列と添え字を指定するとそれに応じた要素を配列から取り出すことができます。
次は配列の要素の上書き方法について説明します。
例えばの要素を他のデータで書き替えたいのであればのように同じ配列の添え字に新たなデータを入れます。
これでネズミと言う要素はシマウマと言う要素で上書きされたことになります。
添え字にはマイナス指定も出来ます。
例えばはと同じ意味になります。
添え字のマイナス指定の場合は配列のデータの末尾からと添え字を指定します。
一気に何個かの要素を他の要素で置き替えたい場合は以下のように書きます。 の中のは範囲演算子と言います。 「0..2」は0番目から2番目までの要素を意味します。
次はカラの配列の指定方法について説明します。
のように初めから中の要素が決まっているのならばこのように書けますが、まだ入れるデータが決まっていない時にはカラの配列を用意して、その中に後からデータを入れることも出来ます。
下の例を見てみましょう。 出力結果は以下の通りです。 では説明をしていきます。 その後に と、配列に対してデータを入れていきます。 =>先ほどは範囲演算子を使って、データを代入しましたが、範囲演算子を使って出力することが出来ます。
のように指定した範囲が配列の要素数を超えている場合は最後の要素の添え字を指定したのと同じとみなされます。
この例ですとと同じ意味を持ちます。
範囲演算子を使って出力すると配列として出力されるので、結果はのようにカッコの付いた状態で出力されます。
次は以下の箇所の説明をします。 =>p はデバッグ用で出力する時に使います。
デバックとはプログラムの途中で思った通りに出力がされているのか確認することを意味します。
この例ではp animalと書いてありますのでと出力されます。
pで文字列と数値を出力しますと以下の通り、文字列の場合にはダブルクォートで囲まれて出力されますので、変数には文字列が入っていると確認できますし、数値の場合にはダブルクォートが入っていない状態で出力されますので、変数には数値が入っていると確認できます。 出力結果は以下の通りです。
次の例は添え字にマイナス値を指定する方法について説明します。 先ほども説明しましたが、添え字に負の整数を指定した場合には配列の一番後ろの要素から添え字をと数えます。
つまり、とは同じ意味です。
この例ではネズミをタイガーに変更しています。
結果は以下の通りです。 負の添え字はデータを書き替えるときなどに使用しますので、以下のようにマイナスの添え字で最初から値を設定することはできません。 これを実行しようとすると以下のようなエラーが発生します。