この章ではRubyのプログラムの基礎について説明します。
初めに先ほどインストールしたRubyのインタプリタが正常にインストールされたかどうかを確認しますので、コマンドプロンプトを起動した後にと入力してください。
以下の画面が表示されたら、成功です。 では基礎から説明します。
文字を出力するには以下のようにを使います。
例をみてみましょう。 これをテキストエディタで書いて、保存してください。
例えばのようにという形式で保存します。
そして、C の直下にRubyというフォルダを作成して、その中にファイルを入れます。
フォルダ名は自由に付けていただいても結構ですが、この講座ではRubyと付けます。
文字コードの指定は「Notepad++」の場合は「フォーマット」からを指定してください。
この指定をしてからプログラムを書いて保存します。
どのテキストエディタを使っていても、文字コードはで保存してください。 コマンドプロンプトでファイルを実行するためにはそのファイルのある場所まで移動しなくてはいけませんので、「cd C:¥Ruby」と入力します。
つまり、と書きますとそのファイルのある場所まで移動することが出来ます。
そして、その移動した先でと入力しエンターキーを押しますと以下のように実行結果が出力されます。 では例について詳しく説明します。
① printもputsも画面に文字等を出力するための機能を持っています。
print はデータを改行しないで出力します。
printの後のカッコはあってもなくてもいいです。
puts はprintとは違ってデータを改行して出力します。
②文字列を出力する時には必ずもしくはで文字を囲んでください。
文字を出力するときにはダブルクォート、シングルクォート自体は出力されません。
ダブルクォートやシングルクォートに囲まれた文字を文字列と言います。
しかしダブルクォートの中のダブルクォートそのものを出力しようとする時には注意が必要です。
例えばと出力する場合にはのように書いてはいけません。
これを実行すると以下のようなエラーが出ます。 エラーを出さないためには以下のように書きます。 つまり、出力させたいダブルクォートの前にを付けてください。
そうするとダブルクォート自体が出力されます。 「Notepad++」を使っている場合、ではなくという表記になりますが、と同じ意味です。
シングルクォートの中にシングルクォートそのものを出力させたい場合は以下のように書きます。 つまり、シングルクォートの前にを付けてと書きます。
しかし、ダブルクォートの中にシングルクォートを含める時やシングルクォートの中にダブルクォートを含める時にはを付ける必要はありません。 結果は以下の通りです。
③ C言語などの言語は文の終わりにセミコロンを付ける必要がありますが、Rubyは1行に1文書く限り付ける必要はありません。
他の言語経験者でセミコロンを付けるのが慣れているのであればセミコロンを付けても問題ありません。
ですのでのように1行に2文書くとエラーになりますので、どうしても1行に2文書きたい場合はのように文と文の間にを付けます。
④ print(123)のようにカッコの中に数値を記述する時にはダブルクォートやシングルクォートで囲う必要はありません。
結果は「123」が出力されます。
⑤プログラムの中にはコメントが書けるのですが、以下の赤枠の箇所がコメントになります。 「#」の後にコメントを書くと行の末尾までがプログラムに反映されなくなります。
一部のプログラム自体を実行させなくすることやプログラムの意味などを書きます。
複数行のコメントを書きたい場合にはからの間にコメントを書いてください。
⑥ putsは文を改行してくれますが、printで改行したい場合は以下のようにダブルクォートの中に
を付けてください。
「Notepad++」を使っている場合、となります。 結果は以下のように改行されて出力されます。 「¥n 」を使って改行が出来るのはダブルクォートの中だけであり、シングルクォートの中でのように改行文字を書くと以下のようにそのまま改行文字が出力されて、改行の機能はなくなってしまうので注意してください。
⑦ Rubyで使われるデータをオブジェクトと言います。
例えば「”Hello”」は文字列オブジェクトです。文字列オブジェクトは詳しく言いますとstringクラスのオブジェクトになりますが、詳しい説明は「stringクラスについて知ろう」で説明します。
「123」は数値オブジェクトです。数値オブジェクトは詳しく言いますとIntegerクラスのオブジェクトになりますが、詳しい説明は「Numericクラスについて知ろう」で説明します。 =>このプログラムは文字コードにUTF-8を使ってコマンドプロンプトで出力していますが、コマンドプロンプトの文字コードはShift_JISですので、出力する時には文字化けしてしまいます。ですので、このUTF-8をShift_JISに変換してから出力しなくてはいけません。
その文字コードの変換をしてくれるのがkconvと呼ばれているライブラリです。
ライブラリとはRubyであらかじめ機能が定義されているファイルの集合体です。
例えば、kconvは文字コードの変換をしてくれる機能を持ちますが、このような便利な機能が集まっているのがライブラリです。
また、ライブラリをプログラムの中に取り込むにはrequireを使用しますが、この例ではと書いています。
⑨このプログラムはUTF-8で作成していますが、それを明記しているのがの部分です。この記述は決まりきった型なので、このまま覚えてください。
今ではUTF-8は主流の文字コードですので、この教材でもUTF-8を使用します。